胃カメラ(上部内視鏡検査)
胃カメラについて
当クリニックでは、胃カメラを用いた消化管(食道、胃、小腸)の疾患の早期発見や診断を行っています。胃カメラは、鼻や口から専用の内視鏡器具(電子スコープ)を挿入し、喉や食道、胃、十二指腸(小腸の一部)の内部を観察します。当クリニックでは消化器内視鏡学会専門医が高い精度で病変や異常を検出します。また検査の際には、快適で苦痛が少なく安心・安全な検査を行い、丁寧な説明と配慮を心がけています。
当クリニックの胃カメラの特徴
当クリニックの胃カメラは痛みを軽減するための内視鏡検査の方法や麻酔の利用、および痛みを軽減する対策について説明いたします。
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局所麻酔の利用
検査対象となる部位に局所麻酔を塗布することで、内視鏡の挿入や操作に伴う痛みを軽減することができます。通常、喉や鼻に麻酔スプレーを使用して、食道や胃に内視鏡を挿入する際に痛みを和らげます。
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麻酔薬(鎮静剤)の利用
検査をより快適にするために、麻酔薬(鎮静剤)を使用することがあります。これにより、患者は検査中に眠っている間に内視鏡を挿入され、痛みや不快感をほとんど感じることなく検査を受けることができます。
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次世代の内視鏡システムを導入
当クリニックで使用する内視鏡スコープは、従来の電子スコープが9mm~11mmであるのに対し、最新極細タイプ電子スコープ5.4mmを使用しています。電子スコープの先端部外径が細いほど患者さんへの負担が小さく、痛みや苦しさも軽減されます。その効果は大きく、10年以上前に胃カメラを受けたことのある患者さんからも、「昔の胃カメラと全く違いますね」と、その差は歴然としています。
また、外径が細いため、内視鏡による出血や穿孔などの偶発症のリスクが少なく、安全性が高いことも特徴です。
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清潔な内視鏡機器を使用しています
当クリニックで使用する内視鏡スコープは、最新の高機能自動内視鏡洗浄機と、高水準の消毒液を使用して洗浄を行っており、また組織検査を行うための生検鉗子や、ポリープ切除のための切除器具(スネア)などの処置具も、すべてディスポーザブル(使い切り)としております。内視鏡による感染防止を徹底しておりますので、安心・安全に検査や処置を受けて頂けます。
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がんの発見に精度を上げる最新映像機器
当クリニックで使用する内視鏡システムはEVIS X1という最新の機器を使用しており、ハイビジョン画質や画像強調機能という特殊観察技術を搭載しています。映像が鮮明で微妙な粘膜の変化も判断できますので、従来は発見が困難であった病変を発見しやすくなっており、早期の病変の発見が可能です。
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適切な姿勢の確保
患者さんが適切な姿勢を取ることで、内視鏡の挿入や操作がよりスムーズになり、痛みを軽減することができます。また、患者さんの快適さを考慮し、適切なクッションや枕を提供することも重要です。
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患者への説明と配慮
医師や医療スタッフは、患者さんに検査の手順や予想される感覚について事前に説明し、不安や緊張を軽減するための配慮を行います。患者さんが検査のプロセスを理解し、リラックスした状態で検査を受けることができるようサポートします。
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検査のスピードと技術
内視鏡検査を行う医師や医療スタッフの技術と経験は、患者さんの痛みを軽減する上で重要です。検査を迅速かつ確実に行い、患者さんの不快感や痛みを最小限に抑えることができます。
当クリニックで発見された早期胃がんの症例
検査の流れ
- 検査の目的や手順について医師からの説明を受けます。
- 胃の中を洗浄する薬剤の服用や、喉・鼻の麻酔、麻酔薬(鎮静剤)の投与など、事前に適切な処置を行います。
- 患者さまの快適な姿勢を確保し、内視鏡を挿入します。
- 喉や食道、胃、十二指腸の内部を観察します。必要に応じて生検も行います。
検査後、結果や所見について詳細な説明と、適切なフォローアップを行います。検査は一般的に30分程度(内視鏡挿入時間は10分程度)を要しますが、患者さまの状況や検査の内容によって異なります。また、検査前後には特別な注意やケアが必要な場合がありますので、医師の指示に従っていただきます。
検査に関する注意事項
- 検査前日は早めに軽めの夕食を取り、検査当日は何も食べずに来院ください。(但し、水や緑茶など飲用は可。アルコールは厳禁)血圧や心臓のお薬を服用しなければならない患者さんは6時までに服用ください。糖尿病のお薬は飲まないでください。それ以外のお薬は医師の指示に従ってください。
- 麻酔薬を使用する場合は、お車やバイク、自転車でのご来院はご遠慮ください。必ず、公共交通機関や徒歩、タクシーなどでお越しください。
- 検査時に生検をした患者さんは2~3日は飲酒できません。また、激しい運動やお仕事もできません。
胃カメラのQ&A
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当クリニックでは、従来の電子スコープが9mm~11mmであるのに対し、最新極細タイプ電子スコープ5.4mmを使用しています。電子スコープの先端部外径が細いほど患者さんへの負担が小さく、痛みや苦しさも軽減されます。また、検査をより快適にするために、ご希望に応じて麻酔薬(鎮静剤)を使用することがあります。これにより、患者は検査中に眠っている間に内視鏡を挿入され、痛みや不快感をほとんど感じることなく検査を受けることができます。
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検査自体(内視鏡挿入時間)は10分程度で終了します。
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胃エックス線検査では、胃の形や表面の凹凸をレントゲンで影絵として判断しますが、早期のがん病変や粘膜の色の違いは認識できません。診断精度からいうと胃カメラの精度の方が圧倒的に高いです。よって結論は、胃エックス線検査だけでは不十分と言えます。また胃エックス線検査で異常を指摘された場合の精密検査(2次検査)は胃カメラですので、最初からを受けることにより精密検査まで受けることができます。
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組織を採取し病理検査を行って治療方針を決定したり、信頼性の高い専門病院での治療を依頼したりします。
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検査終了後に、医師による検査結果の説明があります。カメラで撮影した映像を一緒にご覧いただきますので、すぐに検査結果は分かります。ただし、組織を採取したりした場合は、病理検査の結果が出るまで1週間程度お待ち頂きます。
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検査当日は、できるだけ安静にしてお休みいただくことをお勧めしますが、軽作業や事務仕事であれば可能です。また検査のために麻酔を使用した場合は、検査当日は車の運転や身体を使う重労働は避けて頂きますが、翌日からは通常の生活や仕事が可能です。
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厚生労働省は、50歳以上の人を対象に、胃がん検診として2年に1回の胃カメラ検査を推奨しています。また、胃炎や胃潰瘍、ピロリ菌の除菌後など、胃に何かしらの病気を持つ人は、1年に1回受けることをお勧めします。尚、早期胃がんや食道がん治療を受けた場合は、別の場所でがんが発生する可能性があるため、半年に1回また1年に1回の頻度で胃カメラの検査を受けることをお勧めします。
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予約なしでも受診当日の検査は可能です。ただ、状況次第でお断りすることもありますので、事前にお電話でご相談ください。また検査当日は何も食べずに来院ください(ただし、水や緑茶などの飲用は可)
尚、当院では午後の胃カメラ検査にも対応していますので、ご希望の方はご相談ください。(昼食を食べずに来院ください。)
安心・安全な内視鏡検査
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EVIS X1:内視鏡システム
ハイビジョン画質や画像強調機能という特殊観察技術を搭載しており、従来は発見が困難であった病変を発見しやすくなっています。
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GIF-1200N:上部消化管用スコープ(胃カメラ)
通常の内視鏡(約10mm)と比べ、太さが径5.4mmと細く(極細径内視鏡)検査中の苦痛が少なく安全性が高いのが特徴です
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OER-6:内視鏡洗浄消毒装置
細菌やウィルスなどを確実に消毒・殺菌できる高い洗浄消毒性能を有する高水準消毒液・装置を用いて洗浄を行い、常に清潔で安心・安全な内視鏡機器を使用しています。
これらの対策を組み合わせることで、内視鏡検査をより快適に受けることができます。患者さんと医療スタッフとの密なコミュニケーションと協力が、成功裏に検査を行う上で非常に重要です。